CROSS

1846年創業、米国で最も長い歴史を誇り、現在グローバルに展開する筆記具ブランド。創業者の長男、アロンゾ・タウンゼント・クロスは、「繰り出し式ペンシル」やボールペンの原型「スタイログラフィックペン」を発明、当時の筆記具に革命的な影響を与えた。1946年に発表された「センチュリー」は、その洗練されたデザインと機能性で筆記具を「スタイル」へと上昇させ、今日でも高級ボールペンのシンボル的存在として愛され続けている。

1846

クロス・ペン・カンパニー創業

アメリカ最古の高級筆記具メーカー「クロス・ペン・カンパニー」は、1846年にリチャード・クロスとエドワード・W・ ブラッドバリーによって設立されました。
イギリスから新大陸アメリカへ渡った一家はロードアイランド州プロビデンスで事業を開始、当初は壮麗な装飾を施した金銀のペンシル用ホルダーを製造していました。
1846年はCROSSにとって創業した記念すべき年であるとともに、後に発明家として活躍するリチャード・クロスの長男、アロンゾ・タウンゼント・クロスが生まれた年でもあります。

1873

アロンゾが初の特許を取得

1873年アロンゾが初の特許を米国で取得しペンシルケース、ペンホルダーを発明しました。
1880年代にかけては、望遠鏡のように伸縮自在で当時「マジック(魔法)」と呼ばれた「望遠鏡式ペンシル」や、現在のボールペンの先駆けとなる「スタイログラフィックペン」、シャープペンシルの原型となる「繰り出し式ペンシル」を発明し、米国で26、英国で7つもの特許を取得しました。

1880

工場設立

クロスの工場はロードアイランド州プロビデンス、ウォーレンストリート53番地に設立されました。工場の動力には、10馬力の蒸気エンジンを採用。その後80年間この場所で稼働することとなります。

1889

“比類なき”万年筆・ピアレス 登場

クロスはロードアイランド州プロビデンスで、初の万年筆を製造しました。その万年筆は、他とは比べられないほどに精巧なデザインであったことから、「Peerless(=比類ない)」と名付けられ、たちまちアメリカの定番筆記具となりました。

1910

ボス一族から初のメンバー

後にボス一族はクロスの歴史上、重要なポジションを担うのですが、アロンゾ・クロスの元で働いた初のボス家メンバーは、当時12歳のエラリー・ボスでした。エラリーは学校に通いながら放課後にクロスに来て仕事を手伝っていました。そして、徐々にビジネスを学び、数年後、彼はクロスのボールペンの技術開発を率いることとなります。
写真の中心がエラリー・ボス

1916

ウォルター・R・ボスが会社を経営

ボス家から2番目にクロスに従事したのが、ウォルター・R・ボスです。彼はすぐにビジネスを覚え、クロスの販売担当および機械技師として情熱的に事業に取り組み、1916年にクロスを買収。その後のビジネスをボス一族が引き継ぐこととなります。
ボス家のもと、クロスはさらに洗練されたデザインの筆記具を次々に開発します。
1918年にはボディの彩りが美しい「オールライト」、1935年にはクロスの代表的商品「センチュリー」の前身となる「シグネット」を発表しました。
2013年9月までボス家による経営が続きます。

1940

コーポレートギフトとしても有名に

この1940年代の広告のように、クロスはカスタムできるコーポレートギフト(ノベルティ)でも有名になりました。創業当時は予想もできなかったことですが、ペンシル、レターオープナー、定規、ねじなどのノベルティ商品を取り揃えました。

1946

センチュリー 登場

1946年、創業100周年を記念して「センチュリー ペンシル」を発表。そのエレガントなフォルムと円錐形のキャップトップが特徴のコレクションは、その後クロスを代表するデザインとなりました。1953年に発表された「センチュリー ボールペン」は、「アメリカ筆記具の代表的モデル」と呼ばれヒット商品となりました。
また、1949年に導入した筆記具の「機構上永久保証制度」は品質に自信をもつクラフトマンシップ精神を象徴する制度として、今日まで受け継がれています。

1958

ボス家の伝統が引き継がれる

1958年、ボス家の3世代目ブラッド・ボスがクロスに入社。
写真右がブラッド、左が2代目のラス・ボス(クロスには1937年から1988年まで従事)。
ブラッドはクロスブランドのCEOとして経営を担います。後に、ロン・ボスへCEOの座を引継ぎますが、ブラッドは1999年まで会長として従事しました。

1970

インターナショナルに拡大するクロス

1970年に初の海外販売拠点としてクロス日本法人を設立。それを皮切りに以降クロスはインターナショナル・カンパニーとして世界各国に拠点を拡大しました。
写真は、東京の百貨店で成人式の記念としてペンを選ぶ着物姿の女性。
1971年には、ブラッドとロン・ボスの経営の下、当時のアメリカン証券取引所AMEX(現 ニューヨーク場外取引所)に株を公開しました。

1993

タウンゼント 発売

創業者の長男、アロンゾ・タウンゼント・クロスの名を冠した「タウンゼント」コレクションは、重厚感あるアールデコ調のデザイン、安定感のある太軸ボディとセンター部分のダブルリングが特徴的です。
万年筆、ペンシル、ボールペン、セレクチップローラーボールがラインナップされます。
今日では「アメリカ大統領のペン」としても知られています。

1996

創業150周年

1996年に、A.T.クロス・カンパニーは、創業150周年の記念として、英国最古の製造業者、ロンドンのホワイトチャペル・ベル・ファウンドリー(ベル工場)に製造を依頼し、同じく150周年を迎える米国ワシントンD.C.のスミソニアン博物館にベルを提供しました。
2000年以降、従来の筆記具の枠を超えたコンテンポラリーなデザインのコレクション「ATX」などを発表。また、筆記具以外にもタイムピースやアクセサリーを展開していきます。

2015

MAKE YOUR MARK キャンペーン始動

2013年よりA.Tクロス社はアメリカの投資会社クラリオンの傘下となりました。
2014年には、クロス初の万年筆発表から125周年を記念して、最高級コレクション「ピアレス125」を発売。
2015年、ブランディングを刷新。ブランドロゴはブラック&ゴールデンイエローを基調とし、ライオンをシンボルとしました。
同時に「MAKE YOUR MARK」をスローガンとし、偉大なる夢や成功にむかって活動する人々を応援しています。

2016

創業170周年

創業170周年を迎え、最も高級な21金ムク仕様、ダイヤモンドを装飾した「21stセンチュリー」を発売します。